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閉所恐怖症 その4

(その3からつづく)
狭い部屋でも明るければ大丈夫という自覚は、脆くも崩れ去りました。そのホテルは、窓が上部に付いていて、開けることができない構造だったことにあとで気がつきました。結局、閉塞感が恐怖症の大きな要因で、部屋が狭くて耐えれるようになっても、窓の開放感がなければダメだったのです。

もうひとつは、会社などの狭い部屋でも、自分で自由に窓や入り口を開閉できるところは大丈夫になったのですが、そのホテルはオートロックであったことも恐怖感を引き起こす要因のように感じました。自分で自由にできないことも絡んでいるように思いました。

確かに初めの頃、恐怖症がだんだん進んでいき、狭い家のトイレなども、家族に開けられてはいけないので閉めなければならないのが苦痛の一つでした。ひどい時は開けておかなくてはしんどくなることもありました。また満員電車でも、電車が緊急停止してしばらく動かなかった時も苦しくなったので、自由が奪われた状態で閉じ込められた時の閉塞感が恐怖の大きな要因のひとつであることがわかりました。一番初めのビックリハウスも部屋から出してくださいと頼んで断られたので、その体験がトリガーになっていることも理解できました。

自由を感じにくい閉塞感も大きな要因でしたので、次の出張では、オートロックがなく、窓も開けれる古いタイプのホテルを予約してみました。ドキドキしながら到着して部屋に入ると、初めは不安な感じもしたのですが、心の中で自由に出入りできるし窓も開けられる!と呟いていたら、不安が出なくなり、普通に滞在できそうになりました。不思議なことに、狭いユニットバスもドアを閉めたままで入ることができました。これで、自分の恐怖のパターンのひとつが理解できたので、パニックの予防の段階を一つ上げることができたのです。

大切だと思ったことは、パニックや恐怖の要因を自分で分析して、それを除外することで克服していけることがわかったのです。まだ、この時点では予防レベルに過ぎなかったのですが、少し何かを掴めた感じがして、閉所恐怖症を克服させていくことが可能であるという希望がでてきました。(つづく)

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