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閉所恐怖症 その2

(前回からつづく)

閉所恐怖症であると確定したので、時間をかけて対応していくことにしました。まず恐怖の対象を特定していくことから始めました。恐怖は閉所と暗所ですが、この二つが同時にあると恐怖を感じるのか、一つずつでも感じるのかというように恐怖の対象を特定していくことにしました。


ただし、初めはあえて自分から恐怖になる環境は作らずに、恐怖やパニック的な反応が出たときを書き留めていきました。まず、ホテルの部屋の広さがだいたい15平米より狭いと部屋が明るくても苦しくなることに気が付きました。部屋の鍵を閉めてからは、特に窓が小さいと余計に耐えれなくなることが分かりました。これは事務所などでも同じで、小さな部屋に通されて、窓があっても隣のビルの壁などで閉塞感があれば、耐えれなくなることがわかりました。私の場合、精神的に耐えられなくなる閉所とは広さと主観的な閉塞感を感じるところであることがわかりました。


次に暗さについては、真っ暗な部屋は大きさに関わらず、動悸と汗が出てくることに気が付きました。映画館のような大きな空間で他に人が居ても安心感はなく、足元の光がすこしあっても時間が長く感じるとパニックが起こることがわかりました。加えて、映画館や劇場で映画や演劇が上映されていても、スクリーンなどの光程度では、音楽やシーンが何度も繰り返される時は、パニックが起こり始め、苦痛の連続になることもわかりました。


恐怖を感じるポイントは、部屋の狭さと主観的な密閉度、暗所に加えて単調な音やシーンの連続がパニックの起こる条件でした。加えて、それぞれの要因が重なると恐怖の程度が高くなり、その感情を抑えるのがとても苦しくなることもわかりました。ですので、友人に誘われて内容も知らずに映画に行くと、酷い時はパニックの連続で映画の内容よりもパニックをどう抑えるかと言うことの方がメインになることもありました。お金を払って恐怖と戦うという悲しい娯楽となってしまいました。ですので、そのようなお付き合いは消極的になっていったのも事実です。悲しいことでした。


ただ時間はかかりましたが、恐怖の対象を特定できたことは大きかったです。そして、まずはこのような環境を意識的に避けてパニックになることを予防することから始めました。事前予防することによってパニックを忘れさせていく戦略です。


加えてその時に恐怖のレベルも大中小の3段階に分けて、大中くらいのレベルは特に避けるように心がけました。例えば小レベルの恐怖は、狭いけど明るい部屋なら15分くらい耐えれるので、限界まで耐えてトイレに行き、恐怖心が落ち着いたら部屋に戻るなどして慣らそうとしていました。軽いところから恐怖の対象に曝露させるのがエクスポージャー療法の基本でもありますので何年もそれを行うように努力しました。(つづく)