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プログラムのマッチングとコストベネフィットアナリシスの重要性

薫化舎は、プログラムをご提供する前にプログラムのマッチング判定を行います。これは、プログラムの質の確保とクライアント様の参加意欲やプログラムの効率化を確保するためです。プログラムは、医学、栄養学、心理学、教育学、社会学等の科学的知見を活用し、バッテリーを組んでご提供するので、マッチングの機能がとても重要になります。特に薫化舎は認知システムの階層性を重視しますので、感覚器レベルでの反応を重視しています。思考や認知の現在の状況を光の情報入力のレベルから把握して、認知バイアスの状態を探ります。それに対する個別の最適化プログラムをご提供させていただいています。

 

なぜこんな手間のかかることをしているのかというと、自分が障害者の親として様々なプログラムサービスを受けてきた経験があるからです。カウンセリングや様々な療育サービス、プログラムを受けてきましたが、どこか心の中でなにかモヤモヤしていました。プログラムの目的やターゲットがはっきりしないものも多く、感情が安定したとか、問題解決能力が高まったなどとの説明を受けても、親の目からはなかなか理解しにくいからでした。

 

またプログラム効果は成長の過程で変動しますし、社会的環境からの影響もあるので、やはり指摘される効果をなかなか実感することができなかったこともありました。親としての気持ちからも私はこの事業でプログラムの大きなターゲット(社会適応とか非行行動の減少など)とそれを達成するための具体的方法をなるべくエビデンスに基づいて配置して、コストベネフィット(費用対効果)を説明できるようにしたかったのです。ですので、プログラムの成功確率を予測できるマッチイングはとても大切で、その効果パターンを探し出して特許にしたのも、プログラムの効果評価、すなわち成功するかどうかにこだわりたかったからなのです。

 

このような考え方もあり、子どもさんの大切な人生の時間と費用を無駄にしないようにこのビジネスモデルは設計しています。加えて、薫化舎グループ全体がプログラムへの挑戦とセーフティネットを幾重にも張って、クライアントさんが社会適応上いわゆるライフコース上の失敗をできる限り予防するように社会的資本を配置しています。

 

プログラム目的は、基本的に一部上場企業や公務員、医師や薬剤師、管理栄養士などの専門職への就労を目指します。また本人が希望すれば、弊社の関連企業に一般就労できるようにしています。そしてもし一般就労が難しくても良い企業の福祉就労へとつなぎ、居宅介護支援事業でマンションを借りて親から独立して自立できるようにしています。ですので、マッチングしてプログラムをご提供できるクライアントさんには、「人生行路上負けなし」のシステムを構築しています。チャレンジとセーフティネットの両立を図れるようにプログラムシステムを形成しています。技術とネットワークシステムを強化して、社会的企業として頑張っていきたいと思います。

 

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